目を覚ますと(目を覚ましたところから始まる夢だった)、保健室のベッドで寝ていた。身体を起こそうとすると、ベッドの周りに色んな人が集まって私の顔をじっと見ている。極めて深刻な、嫌悪を含んだ目でじっと見つめている。どうしてこんなところで寝ているのか、ここはどこの保健室なのかを知らないことに気付き、その旨を尋ねると、「何も覚えていないっていうのか」と返される。そうだと答えると、信じられないという顔で次のようなことを言われる。「あなたは、授業中に突然前の人をナイフで刺したんだよ。刺された○○さんは亡くなった。本当に覚えていないのか?」
 自分が人を殺したと言われ、酷く動揺する。本当に自分がそんなことをしたのだろうか…でも、いくらその時のことを思い出そうとしても思い当たる節がなく、そもそもここで目覚める以前の記憶がすっぽりなくなっている。でも、私がその殺人を犯したのは事実らしい…。一瞬想像した「ナイフで人を刺す」シーンが本当の記憶のように思えて、頭が混乱する。
 警察が来て、事情聴取を受ける。いや、本当に自分はやっていない、それ以前にここがどこなのかも分からない…ということを、必死になって訴える。警察官は「今は混乱しているようだから、落ち着いたらまた話を聞きます」と言い帰っていく。私は授業を受けるよう、教室に戻される。
 美術の時間だったようで、生徒は風景画のようなものを描いている。私が教室に入ると、皆一斉にぎょっとする。それはそうだ、私は殺人犯なんだからなぁ…と変に納得しながら、私の席らしき空席に腰を下ろす。高校時代の同級生が、引きつった笑顔で「もうなんでもないの?」と尋ねてきたので、「自分でも良く分からない」と答える。周りの視線が突き刺さって、いたたまれない気持ちになりながら、自分の過去を必死に思い出そうとしているうちに目が覚めた。

 記憶喪失になった時の不安感って、こんな感じだろうか。自分の足場がなくなってしまったようで、それが何より苦痛だった。久し振りに「悪夢」と言える夢だった。
はてな夢日記

 小さい頃に行っていた古い小児科の建物にいる。今はもう病院ではなく、長屋風というか、ルームシェア用の家というか、ともあれ住宅として使われているらしい。私は入り口から二番目の、かつては受付だった場所を改装した小部屋に入居することとなった。しかし、別の場所にもアパートを借りているので、両方の家賃を払うとなると相当の負担だなと金のことを心配している。
 隣の部屋には、大学のゼミの先輩で今は院生の先輩が住んでいる。私は挨拶しようと思うものの、気後れして出来ずにいる。そしてひたすらパソコンのキーボードから「ヌ」というキーを捜しているが見つからず、そもそも「ヌ」って何だっけ? と思い始めて焦る。
 その後、かつては診察室で今は共同リビングに変った場所で、一匹のうさぎを見つける。何か物欲しげな目でこちらを見るので、私は持っていた大根のスライスをうさぎにやると、うさぎはそれを美味しそうに食べた。が、それを見ていた他の住人が「うさぎに水分をやると死んでしまう」と私を批難する。水分を摂らないで生きていられる方がどうかしていると反論すると、先の先輩が「いや、そのうさぎは砂漠に適応した種類だから、あまり水を摂るとかえって具合を悪くするんだ」と言う。砂漠のうさぎなんて聴いたことがないが、先輩は非常に頭の良い人なので、あるいは本当なのかもしれない。うさぎは死んでしまうのだろうか…と心配になるが、当のうさぎは死にそうになかった。

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 断片
 本屋でマニアックな専門書を見ていると、どこからともなくイケメン(優男風)が現れ、親しげに話しかけてくる。しかし私はイケメンが苦手なので(何を話せばいいのか、どう接したら良いのかが分からない)、何とか彼から逃れようとするが、それでもイケメンは私の後を着いてくる。何せイイ奴なので、そのうちそんな彼を無視しつづけている自分が嫌な人間に思えてきて憂鬱になる。

 歪んだ願望のようだが、実は日常がそのまま反映された夢である。ホントに困っている(自分の性分に)。
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 引越ししてから見た夢で、メモ帳に記録してあったもの。

 居間でドラマを見ている。
 高○兄弟の兄の方が出ている二時間サスペンスで、山岳救助隊モノだった。
 高○兄は、今にも崩れ落ちそうな岩やら崖やらを必死の形相でよじ登り、最後には男気溢れる演技で犯人を叱咤するのだが、終始全裸だったので説得力に欠けていた。
 私はそれを淡々と見ていた。

 似たような内容のドラマを偶々見ていたのだが、勿論全裸ではなかった。
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 母校である高校で、地学の授業を受けている。担当は、T先生(高校時代に地学を教わっていた)。
 T先生は、黒板に絵を描き始める。戦艦と漁船と、そこから垂れる釣り糸の先にはデカい鮭がいる。絵を描きながら、T先生は昔あったことを話し出す。
 (ここからT先生の話、おおよそ)漁船に乗って海洋調査に出かけた時のことだった。船のすぐ側には大きな戦艦が並走していて、何か訓練をしているようだった。ダイビングスーツを着て海に潜ると、海の底にはデカい鮭が泳いでいた。つかまえようとしたが、酸素が足りなくなったので仕方なく引き返した。でも、気になったのでもう一度潜ってみた。潜っている間、急に高波が漁船と戦艦を襲ったらしい。艦隊はあっけなく沈没し、漁船も転覆した。水面に出ようと上昇してみたものの、いくら水を蹴っても浮かび上がることが出来ず焦った。必死に泳いでどうにか水面に顔を出した頃には、そこら中に沈没した戦艦から投げ出された水兵が溺れたり、力なく浮いていた。漁船に乗っていた人は無事だったが、彼はその後海が怖くて漁に出られなくなった。

 このところ海にまつわる夢を良く見る。でも、何故T先生が出てきたのかは分からない(色々思い出深い人ではあるけれど…)。
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 「新・日曜美術館」である漫画家を取り上げている。70〜90年代に活躍した少女漫画家だという(多分、実在しない)。ファンシーだがちょっとシュールな雰囲気で、サブカル界に影響を与え、今も根強いファンがおり、この度展覧会が催されることになったのだ。
 私は、その番組の収録現場で見学している。最初の予定では三十分ほどで終わるはずだったのが、結局一時間以上かかった。この収録が終わったら、大学の講義に出なければならないのだが、間に合うかどうか微妙なところで焦る。他に見学していた人たちも私と同じ大学の学生で、マイクロバスで大学に向かう。
 バスの中で、私は幼馴染とさっき見た収録について話している。幼馴染はその漫画家が好きでその魅力について熱心に語っているが、私には良く分からないので内心辟易しながら適当に相槌を打っている。バスは国道を走っており、そこから見える小高い山の上に大学がある。道路を右折し(何故か、いやにはっきり覚えている)、対面道路を山の方に向かって走っていくと、真っ青な水をたたえた湖が現れる。その青さに不安を感じる。道路は途中湖に侵食されているが、バスは構わず走り続ける。沈んだりしないだろうか…と私はますます不安になるが、水は思っていたよりも浅く走るには問題なかった。
 そこを通り抜けて山の中に入り、パーキングエリアのようなところでバスが止まる。トイレ休憩だという。休憩はいいから、早く大学に行ってくれとイライラしているところで目が覚めた。

 夢の中で見る「青」は、何とも不気味で不安な気分にさせられる。普段の生活で見るような色合いではなく、深みのあるとても美しい色なのだが、そのためにゾッとする。
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 病院の個室にいる。私はベッドに寝ており、入院しているらしい。不治の病に冒されており、余命はもう僅かしか残されていない。私に接する人たちは「かわいそうに…」という目で私を見、いたわってくれるが、私自身に悲壮感はない。
 このまま死ぬのは可哀想だ、せめて結婚させてやろうじゃないか、という考えが周囲で持ち上がり、知人と結婚する運びとなる。が、私自身は彼に対して恋愛感情も何も抱いていないし(いい人だとは思うが)、相手だってそうだろうし、そもそも結婚したい気もないので、ただただ困惑する。でも、周りはそうしなければ! という思いに取りつかれており、しかもそれは私のためを思ってのことなので嫌と言える雰囲気ではなく、粛々と結婚の段取りが整えられていく。私も、自分はもうすぐ死ぬし、あまり拘ってもなぁ…と若干諦めて結婚を受け入れている。
 ところが、余命僅かだったはずの病気が回復し始め、この先何年でもピンピン生きられることが判明する。喜ぶのも束の間、このまま結婚するのは嫌だ! という思いが猛然と湧き上がり、「結婚する気はありませんので」と皆に告げる。すると、皆は鬼の形相で「今更何を言うのか! 結婚しろ、結婚しろ!」と迫ってくるので私は必死で逃げた。そこで目が覚めた。

 珍しく、「いかにも夢っぽい」夢だった。
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