小さい頃に行っていた古い小児科の建物にいる。今はもう病院ではなく、長屋風というか、ルームシェア用の家というか、ともあれ住宅として使われているらしい。私は入り口から二番目の、かつては受付だった場所を改装した小部屋に入居することとなった。しかし、別の場所にもアパートを借りているので、両方の家賃を払うとなると相当の負担だなと金のことを心配している。
 隣の部屋には、大学のゼミの先輩で今は院生の先輩が住んでいる。私は挨拶しようと思うものの、気後れして出来ずにいる。そしてひたすらパソコンのキーボードから「ヌ」というキーを捜しているが見つからず、そもそも「ヌ」って何だっけ? と思い始めて焦る。
 その後、かつては診察室で今は共同リビングに変った場所で、一匹のうさぎを見つける。何か物欲しげな目でこちらを見るので、私は持っていた大根のスライスをうさぎにやると、うさぎはそれを美味しそうに食べた。が、それを見ていた他の住人が「うさぎに水分をやると死んでしまう」と私を批難する。水分を摂らないで生きていられる方がどうかしていると反論すると、先の先輩が「いや、そのうさぎは砂漠に適応した種類だから、あまり水を摂るとかえって具合を悪くするんだ」と言う。砂漠のうさぎなんて聴いたことがないが、先輩は非常に頭の良い人なので、あるいは本当なのかもしれない。うさぎは死んでしまうのだろうか…と心配になるが、当のうさぎは死にそうになかった。

はてな夢日記