断片

季節は夏。古い木造の駄菓子屋のようなところにいる。店内ではランニング姿のおっさんや坊主頭の少年、レトロなワンピースを着たおかっぱの少女がかき氷を食べている。店の奥に向かうと、番台のようなところに伊東四郎が座っている。でも、私は彼を伊東四郎の顔をした内田百輭だと認識する。彼は、難しそうな顔をして原稿を書いている。しかし書き出しが上手く行かず、すぐに原稿用紙をくしゃくしゃにしてしまう。私の意識は彼の意識と重なり、一緒になって文章を考えている。だが、それでも良い文章が思い浮かばず、二人で苛々する。すぐ側にある本棚には、没になった書き出しの部分だけを集めた本が並んでいる。
 そんな夢を見たというのをはてなダイアリーに入力している(これもまた夢)。

一度起きて、新聞を取りに行き、再び寝る。

コンクリート造りの薄暗い図書館の中を自転車で走っている。地下一階に通じる階段を下ると、そこには小学校時代の友人とその友人らしき人がいる。友人の友人は美術部員で、美術コンクールで賞を貰ったことがあるという。そのことについて訊くと、「そうね、やっぱりこういう写真を見るとインスピレーションが沸くし、発想力のトレーニングにもなるんだよ」と言ってグロい写真集を私に見せる。芸術家はやっぱりどこか感性が違うんだな、と変に納得している。

百輭また出てきた。でもあれはどう見ても伊東四郎だった。妄想力も中々捨てたもんじゃない。