大手企業の会議

廃墟劇場のようなところで行われる会議に出席している。どの席も、ビシッとスーツを着たエリートみたいな人達で埋まっていて、「何で私が?」という気分になる。暫くして、壇上に大手企業の社長とおぼしき初老の男性が現れる。こんな企業の会議に参加するなんて!? と私はますます「何で?」という気分になる。社長は穏やかな口調で「君達は良く頑張っている」とか何とか言いながら壇上から降り、社員達の方に歩み寄る。会場全体が和やかな雰囲気になる。社長はその後も社員達を誉める言葉を述べ、その言葉に数名の社員が相槌を打っている。
社長は和やかに笑いながら、そのうちの一人の前に立つや否や、急に鬼のような形相に変わり「調子に乗ってんじゃねーぞこの野郎!」とドスの効いた声で怒鳴り上げる。会場の空気が一瞬にして凍り付く。その後も社長は機関銃の如く暴言を吐き続け、相槌を打った他の社員も社長の秘書達から同じくあらん限りの罵声を浴びせられる。私は「私が出る位だから、やっぱりまともな会議じゃなかったんだなぁー」と怒号を聞きながら妙に納得していた。