カラオケ・サラダ・ドラえもん

部屋が「のど自慢コンテスト」の会場になっていて、出場者は流れ作業的に歌って判定を受けている。最後に今風の女の子が歌ったが、声がカラカラで幾らも歌わぬうちに鐘一つ叩かれて(鐘叩きは三人いて、同時に「カーン」と生真面目に鐘を叩く様は何か笑えた)終わる。「どうして上手く歌えなかったの?」と彼女に尋ねると、「お腹が減っていて……」としょんぼりした調子で答えた。「それなら、近くにコンビニがあるのに」と彼女を連れてコンビニに行く。
コンビニでお菓子を買って外に出ると、そこは公園になっていた。隣の女の子はいつの間にかゼミで一緒の人に変わっている。彼女は「そのシリアル、美味しいよね」と話しかけてきて、買ったものを見るとお菓子が何故かシリアルに変わっている。何で? と固まっていると、「サラダを作ろう」と言われ、見れば公園の真中5×10メートル四方の大きさのビニールシートの上に、レタスやらタマネギのスライスやら赤ピーマンやらが山盛りになって、ドレッシングの香りが漂っていた。私のシリアルもその中に加え、総勢二十人でそれらを混ぜ合わせる。
あまりの量に、写真に撮ったらさぞかし壮大だろうなぁと思い立ち、コンビニの裏にある小山に登って撮影を試みるが角度が良くなく、再び公園に戻ってみると、サラダはいつの間にかドラえもんの絵柄に着色され、一つの芸術作品としてライトアップされているのだった。
意味不明のくせに、細部まで細かく覚えている。あと、出てきた人で見覚えのある人の全てが苦手な人で、夢の中ですら憂鬱な気分だった。