獏、論争

私は獏(悪夢を食べる、あの獏)になっている。夜になり、旅館(『千と千尋の神隠し』の湯殿みたいな感じ)の前に立つ私を見た仲居さんは、「入ってきちゃ駄目」と私を追い払おうとする。どうして駄目なんだと私が言うと、ここは夢の宮で中で眠る人が見た夢で出来ているのだ。お前さんは夢を食べてしまうから、ここには入れられないんだ、と返される。私は寝床を探しに、夜の町へと戻る。
久し振りに実家に帰ると、茶の間の襖の取っ手に変なセンサーがくっ付いている。何コレ? と家族に聞くと、セ●ムの機械だという。しかし襖を開け閉めする度に非常警報が鳴ってうるさい。そのうち、父と卒研の話をしているうちに「いやそれは違う」と言い争いになる。「右翼の取り締まりの方が厳しかった」と言う父に「それは形だけの検挙でしかなくて、本当は左翼や共産主義者の取り締まりが主だった」と返し、父が何か言い返そうとしているうちに目が覚めた。

獏といっても、普通に二足歩行していた。