美術の講義中

どこかの大学の講堂で美術の講義を受けている。薄暗い講堂はあまりに広く、その上学生達でぎゅうぎゅう詰めなので、講師の姿は霞んで見える。マイクで話す内容がガンガン鳴り響く。私は一番後ろの階段に腰掛けて講義を聴いている。
お爺さんにさしかかりつつある講師は、唐突に自分の昔話をし始める。「私の弟はしきりに落ち水戸を零しながら・・・」、手元にあるテキストにも同じような言葉が書いてあり、「落ち水戸」の注釈欄には「涙の意、泣くという意にも用いられ、その場合『落ち水戸する』と言う」と書いてあった。ちなみに読み方は「おちみと」。

前後の流れを忘れてしまった。