ホテル(?)のような建物の、ロビーからバックヤードへ通じる扉を開けると、間接照明でぼんやり照らされた廊下に出る。右側に向かうと、高そうなエステサロンがある。しかし私が目指しているのは、サロンではなく調理場だ。調理場は左側にあるのだが、ここに来ると何故か必ずサロンの方に歩いてしまう。
 急いで調理場に向かうと、先輩たちはもう皆揃っており、私が遅れてきたことに少し苛立っている。「今日は砂肝の筋を使って、ハンバーグを作ります」というので、先日砂肝を料理した際に取っておいた筋を冷蔵庫から持ってくると、「それは要りません」と冷たく言われ、しょんぼりする。
 隣では、私より少しだけ先輩格である、同い年くらいの女がタマネギをみじん切りしている。まるで、タマネギを撫でるような優雅な手つきで、あっという間にみじん切りにしてしまう。その手元をうっとり眺めながら私もみじん切りするが、ドスドスと包丁の音がするばかりで、タマネギはみじん切りとは言えぬ代物に成り果てている。自分の不器用さにますますしょんぼりするが、ここでちゃんと修行を積めば、隣の女のように優雅にみじん切りすることが出来るかもしれない! と意欲を燃やすのだった。

 間接照明に照らされた廊下とエステサロンは、良く見る夢のイメージだ。サロンに行きたい訳じゃないのに行ってしまうのも(そうしてからでないと、目的地に辿り着かないのも)いつものパターンだ。
はてな夢日記