駅のような建物から、少し離れたところにある別の駅に移動してようとしている。五百メートル程間があり、歩くには少し面倒な距離だ。ふと駅の壁を見ると、エレベーターのような扉がある。「これは、あちらの駅構内まで移動する、水平移動式のエレベーターです」と駅員が言う。そういえば、水平移動するエレベーターに乗って、エージェントスミスみたいな男達から逃げる夢を見たことがあったなぁ。夢に出てきた機械が本当にあるなんて! 驚きながらも、早速それに乗ってみる。私に続き、二人の女が乗って、エレベーターは動き出す。
 エレベーターは意外とスピードが早く、エレベーターが進行方向に傾くので、三人とも壁に寄りかからざるを得ない。まだ実用化には早いんじゃないか、そもそも水平方向に移動するエレベーターって、どんなメリットがあるんだろう…と考えているうちに、駅に到着する。降りると、沢山の人がいる。良く見ると列を成している。駅だと思っていたのは、ヨドバシカメラの店舗だった。が、更に良く見るとヨドバシカメラの中に産婦人科が併設されている。並んでいる人の中には妊婦も多い。その時私は、自分も妊婦で産婦人科の定期健診に行く途中だったことを思い出す。しかしこんなに並んでいては、診察を受けるまで時間がかかりそうだ。別の日に受診することにして、今日は帰ろう。そう思い、またあのエレベーターに乗って元の駅に戻ろうとするが、エレベーターが戻ってこない。「使用案内」を読むと、試験運用につき一時間に一往復しかしないとある。エレベーターが戻ってくるまでに、母親に電話しておこう…と携帯電話にかけてみるが、繋がらない。そういえば、母は昨日から旅行中だった。

 「母親が旅行中」なのは事実に即している。水平移動式エレベーターは、以前にも何度か夢に登場している。気に入っているのだろうか。ちなみに乗り心地は、普通のエレベーターよりもはるかにスリリングである。(はてな夢日記