近所の文化センターで、有名な落語家の寄席が開かれると聞き、出かける。しかし、開演時間に近くなっても、会場の体育館には誰もいない。本当に今日やるのだろうか? 不安になってきた頃、漸く人が集まり始める。たちまち、体育館はぎゅうぎゅう詰めの満員になる。皆、紫色の大きな座布団に座っている。
 開演時間になり、落語家(テレビで見たことがある気がする)がステージに現れる。しかし、観客の雑然とした座り方が気に食わないらしく、師匠自らが客席に降りて、キチンと並ぶよう客に言って回る。普段はおちゃらけた感じなのに、とても几帳面で真面目な人なんだなと、師匠の意外な一面を見た気分になる。
 観客が綺麗に並び終わったのを確認して、漸く噺が始まる。確か有名な古典落語だった。しかし、噺の途中、会場が体育館から国道に変わる。後ろの客席は丁度道路のど真ん中のため、大型バスやトラックが次々に目の前を走り去っていく。大変危険である。しかし、観客が避難しようとすると、逃げてはいけないと師匠が怒る。そのスリルに耐えてこそ、この噺の面白さが分かるのだ、だから逃げるな耐えろ。本気なのか冗談なのか分からない。

 最近落語を聞き出したので、こんな夢を見たのだと思う。(はてな夢日記