途中下車

ゼミの研修旅行で、東京に行くことになった。新幹線で東京に向かう途中、新幹線が雪山の無人駅に停車する。「わー、雪だ!」と私と友人ははしゃいで、開いていたドアから飛び出して雪合戦などをしている間に、新幹線は発車してしまう。どうしよう、行っちゃったよ、私達は新幹線の後姿を見ながら線路に立ち尽くす。ここは田舎の駅なのだ、1時間に鈍行が一本来ればマシ、という程の駅なのだ。駅舎の切符売り場(無人駅なのに)で東京までの路線と時刻を確認するが、大宮と東京までの間に「ライオンの原っぱ」という駅がある。そうこうしているうちに、無人駅はいつの間にみどりの窓口売店、ラーメン屋まで付いた普通の駅になっていて、私達は何故か老婦人だらけの人ごみを掻き分けてみどりの窓口まで行こうとする。

去年の夏に東京に行って以来、「東京に行く」夢は良く見る。でも、実際東京に辿り着いた夢は少ない。