関係ないようでいながら、連続している夢を三つ。

 パチンコ店にいる。スロット用のコインを買おうとしている。コインはパッケージにいれられていて、色とりどりなのがコインチョコを彷彿とさせる。五枚入りで千円だった。一枚投入すると、スロットが十回回る。全部使い果たして、成果は得られなかった。私は、そんなことをしている自分を恥じている。
 店の二階に通じる階段を歩いていると、とある人に出会う。その人はネット上でしか知らない人なのだが、一目見てその人だと分かった。あちらでも私のことを分かったようだった。私は、その人がイメージした私の姿になっている。十九世紀の貴婦人が着る様な、上品なレースの袖が着いた黒いドレスを着、髪はきちんと結っている。私の他にも、その人の友人らしき女性が何人かいる。私達は細い廊下を歩いていく。
 着いた先はとてつもなく大きな日本家屋だった。いつの間にか、一団の先頭は大学時代のゼミの先生に変っており、私達の服装も普段着に変っている。その日本家屋は、当代きっての教養人(誰でも知っている、有名な人なのだが忘れてしまった)の家で、私達はゼミの一環でその人に会いに行くことになっている。
 屋敷の中に入ると、件の教養人が出迎えてくれ、座敷に通される。そこには高そうな茶碗が赤い敷物の上に並べられている。私達はその間に座り、教養人から茶器に関する講釈を聞く。教養人は得意そうに話している。と、一団の一人でヴィジュアル系の服装をした女の子が「アンタなんて、教養人ぶっているだけのつまらない人間だ! こんな茶碗、本当は古いだけで何の値打ちなんかないんだ!」と、一番高価な古茶碗を持ち上げて、思い切り床に叩き付けた。当然、茶碗は粉々になった。
 怒り狂った教養人は、私達に出て行けと怒鳴り散らす。かねてから教養人の態度が気に入らなかったゼミ生たちの大半は、ぞろぞろと屋敷を後にする。私と、何人かのゼミ生と、先生だけは残っている。先生は目で「帰ったほうが良い」と促し、残っていたゼミ生も申し訳なさそうに座敷を出て行くが、私だけは座敷から出たものの、このしんとした雰囲気が気に入り、次の間に留まって本を読む。その本にはさっき起きたことの一部始終が記されており、思わず笑いそうになる。
 座敷から、教養人と先生の話し声が聞こえてくる。「コンクリートの家なんて、住めたものじゃない。あんなの、醜悪じゃないですか」と教養人が言うのに対して、「コンクリートだからこそ、優美な建築もあるじゃないですか」と先生は返し、教養人は沈黙する。しばらくして、先生も座敷から出てくる。まだ帰っていない私を見つけて、まだそこにいたのかというような顔をするが、何も言わず去っていく。それを見て、私もそろそろここを出なければと思う。

はてな夢日記