最近見た夢で覚えているもの。

 鬱蒼とした(グリム童話に出てきそうな感じの)森を散策していると、茸を見つける。それはオレンジ色のしいたけのような形の茸で、つやつやと光っており、表面には繊毛が生えている。目にした途端、食べたくて堪らなくなり、茸をむしってかぶりつく。ゴムのように弾力のある食感で、酸っぱい。すると後ろから、一緒に散策していた女3人に「毒キノコだったらどうするんだ」と窘められる。でも、その時はその時だと半ば自棄になって茸を食べ続ける。

 針の先程の非常に細かい点で描かれた描きかけの風景画に、私も針で何かを描こうとしている。点は細かいはずなのに、ルーペで覗いたかのように目の前に迫って見えた。そのうち、視界に映る全てのものが点描になる。

 夢は見るが、起きると忘れてしまう儚い夢ばかりだ。